2010/10/31

ネット社会で幸せになるために必要なこと #rodinatp

Smiley CC

幸せになるためには、自分にとっての「幸せ」のイメージを持つことである。そしてそのイメージを日々より良くしていく。そのためには「情報」に流されず情報を使いこなすためには複雑な世界を理解する知識の重なりである「知層」を自分で持つ必要がある。「知層」をより深くするためには、日々のフロー情報の入力を最小限にし、内容の濃い「書籍」などを読む。そして、自らの「知層」をより深くするためにアウトプットを繰り返す。

そして、この行動を支えるのは「謙虚」な気持ちを持つことである。人は「傲慢」になりがちだ。特に自分に自信が無い場合はなおさらだ。自分の周りにいる人を大切にし、実際には会えない書籍の筆者と意識を共有する。自慢を避け、他者への関心を持つ。

ロージナ茶会特別篇・限りなく透明化するネット社会 ~情報可視化推進は我々を幸せにするのか?~/レッツエンジョイ東京

パネルディスカッション形式、パネラーは、白田総統(法政大学准教授)、津田大介(メディアジャーナリスト)、八田真行(スタディスト)、福島直央(ロージナ茶会事務局)である。

印象深かったのはTogetterのつぶやきにあるが、シャノンからの引用した白田総裁の「情報により、多くの可能性を排除して、予測精度を上げる。」と「最先端を理解するためにはそれが無かった時代すなわちバイアスがかかっていなかった時と比べ何が変わったのかを知る必要がある。」という趣旨の発言である。

前者については、我々がiPhoneなどに依存していることの「危うさ」や、知ったところで幸せにならない情報が多いことへの「気づき」を提示するものであった。すなわち情報を得るためのコストが低くなったからといって情報を見ることに時間を費やしても「幸せ」になれる訳ではない。我々は本能的に情報を収集しようとする傾向がある。しかし、iPhoneなどのノマド・オブジェを撫でているという行為は直接「幸せ」を我々にもたらなさい。

後者は、白田総裁の「1ヶ月iPhoneだけでなく携帯電話の無い生活をしてみるべきである。」との発言である。「あることが当たり前」になってしまっていると「本質」が見えない。本質を見ようとしないからiPhoneなどのデバイスへの依存がやまない。

また、八田真行氏からは「環境管理型権力」についての発言があった。環境を作為的に作り出すことでその環境に存在する人の行動が変化する。「環境管理型権力」はその存在に気付き難いだけでなく、何らかの問題が生じた場合にも責任者が分かり難い。

モバイル・ブロードバンドとノマド・オブジェは我々に利便を提供しているはずであるが、それが本当に自分の幸せに結びついているのか、そして何らかの「環境管理型権力」に結びついていないのか。これらを理解した上で生きていくことが必要である。

白田総裁から「最近入学してきた若者は脳の中でポケモンを思い浮かべて世界を理解している。仮に今の世の中の規価値観が崩壊するような事が起こった場合にはそれは極めて危険である。ポケモンはあくまでも創作のものである。リアルではない。生きていく上で必要の無い除法である。」という趣旨の発言があった。

私はこれには異論がある。そもそも、都市に住む我々は多かれ少なかれ「自然」を理解することをやめた生き物である。「文明は都市を作る」という言葉もあるようだが、自然とは生きにくく人工のモノが心地良く感じるように人間はできている。

今の若者も我々も五十歩百歩である。対して変わりはない。仮にそういう心配をするのならば文明社会との接点を持たない部族のところで1ヶ月以上暮らすなどの経験をする必要があるだろう。

私にとっての今日の気づきは「如何に生きるか考えるための知層を増やし、ノイズとなる情報を遮断することに集中し、幸せになる行動にリソースを集中する。」ということだ。何も生み出さない行為、漫然とした生活は「焦り」を生むからだ。

Togetter - 「ロージナ茶会特別篇・限りなく透明化するネット社会 ~情報可視化推進は我々を幸せにするのか?第一部」

Togetter - 「ロージナ茶会特別篇・限りなく透明化するネット社会 ~情報可視化推進は我々を幸せにするのか?第二部(質疑応答)」

c.f.

2010年度支援キャンペーン:知層|ACジャパン

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